町はずれのアート
公共交通が非常に充実しているために、ウィーン中心部から郊外へも簡単に行けます。わざわざ行く甲斐があります。ギュルテルと呼ばれる環状道路よりも外側に移転するギャラリーや若手アーティストが作品展示会場として利用するオフスペースが益々増えているためです。現在ホットスポットの一つとなっているのが16区のオッタクリンガー・ビール醸造所の裏手にあるオフスペース「ディ・シェーネ」。工場の2階にある広さ400㎡の多目的スペースは、ギャラリー、実験スペース、生産ワークショップそしてアトリエに使われており、1階にはコンテンポラリー・アートのオンラインショップのプラットホーム「クンスト・アプ・ヒンターホーフ」のショップもあります。ここでは新進のコンテンポラリー・アートの作品が購入できます。運営者のソニヤ・ガンスベルガーとフロリアン・アッペルトはオッタークリングに移ったことを後悔していません。「すでに成功している芸術と適度な「安全距離」を置いているこの場所が気に入っています。新しい、伝統にとらわれないものをスタートしたかったので」。デメリットは限定的だと言います「中心部のすぐ近くにないということは、クリエイティブになるためにはプラスです。色々なくふうによって、通りすがりの人がいない点を補っています」
15区にはAAコレクションズが、また18区にはフレヴァイン・カザクバエフが移転して来ました。10区にあるパン工場にはいくつもアートスペースやギャラリーが入っています。16区のイッペンプラッツでは、もと屋内市場だった場所がプルンネンパサージェと呼ばれる多目的スペースになり、演劇、ダンスから音楽イベント、展示会そして映画上映会など年間400以上のイベントが開催されています。更に20区のニュー・ヨルグとMz*バルタザールス・ラボラトリーという二か所のオフスペースでは、奇想天外なアートが見られます。
ストリートアートの芸術家たちもウィーンの郊外にある区に目をつけるようになりました。ヘルンアルザー・ギュルテル13にアーティストのゴリフが描いた25×15 mの壁画(17区)はまだ描かれたばかりです。イッペンプラッツの周辺でもいくつものストリートアートが見られます。ブラウンヒルシェンパーク(15区)、クエレン・シュトラーセ156(10区)、ブロートファブリック(10区)とギルスターガッセ10(12区)にも見ごたえのある作品があります。
文:ロバート・サイデル
ブロートファブリック・ヴィエナ(ブレッドファクトリー)
1100 Vienna
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バリアフリー
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メインエントランス
- 段差なし
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エレベーターあり
- ドア 90 cm 広い
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その他
- 盲導犬同伴可
- バリアフリーの入口付き障害者用トイレあり
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注記
Designated parking spaces for people with disabilities only on request at the individual institutions.
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メインエントランス
ブルネンパッサージュ・アートソーシャルスペース
1160 Vienna