ウィーンのオークション
ドロテウムは中欧最大のオークションハウスであり、世界的にも主導的な位置にあります。これは、皇帝ヨーゼフI世が1707年に開設したものです。毎年40の部門で600に上るオークションが開催されます。ハイライトは、美術と骨董品部門に最高レベルの出品がある国際オークション週間です。加えてドロテウム宝石部門とドロテウム・ギャラリーでは、豊富な宝石や美術作品が定価格で供されています。もちろんドロテウムでは常時、1930年代から1950年代のデザイン作品(ローランド・ライナー、カール・アウベックなど)やモダンアートの古典(アドルフ・ロース、ヨーゼフ・ホフマンなど)も扱っています。オークションハウスは、1901年に完成した豪華なネオバロックのドロテウム宮殿にあります。
2009年以降、年に2回(秋と冬)ヴェストリヒト写真館にて、フォト・オークションが開催されており、現在では、ドイツ語圏のオークション市場で中心的な役割を果たしています。このオークションでは19世紀の初期印画から20世紀のアイコン、さらに現代写真まで出品され競売にかけられます。カメラの前や後ろに立つ著名人や、現代史の意義深い瞬間をおさめた写真が入札されます。このフォト・オークションの幅広い品揃えを見るだけで、過去1世紀半の間、写真ほど私たちの世界を映し出す媒体はないことが明らかになります。