味覚とデザインを満喫
ユニークな設計や内装のレストラン、カフェなどは、ウィーンの伝統となっています。この分野のクラシックとされるのがロース・バー(Loos Bar)です。100年前に建てられた小さなアメリカン・バーは、現代建築のパイオニアとして知られるウィーンの建築家アドルフ・ロースが設計したもので、時代を超越して永遠に新鮮な空間が生み出されています。
イギリスのスターデザイナー、サー・テレンス・コンランが内装を手がけたザ・ゲストハウス・ウィーンのブラセリー&ベーカリーは、20世紀前半にオーストリアを風靡した伝統デザインが好評です。レストランの椅子は戦後の建築界で活躍したオズワルト・ヒエートルのデザインです。真鍮の調度品や衣類掛けなどはウィーンのカール・アウベック工房の製品です。
ミュージアム・クオーターのウィーン建築センターにあるカフェ・レストラン「コルバチ」(Café-Restaurant Corbaci)は、その位置からしても、ハイレベルの建築が不可欠の条件です。 フランスの建築家アン・ラカトンとジャン・フィリップ・ヴァッサルは、控え目な建材の知的な投入を基本哲学としています。このコンセプトは「ミロ」にも厳密に体現されています。トルコ出身の芸術家アシエ・コルバイ・カファリエのモザイク天井は、全体を支配するミニマリズムに快いアクセントを添えています。
ゴールデンクォーターにあるバー・カンパリには、ウィーンにおけるイタリアンバーの伝統が漂います。イタリア人建築家マッテオ・トゥーンによる内装設計、イタリア未来派の画家フォルトゥナート・デペーロが1920年代よりカンパーリのために創作した赤、黒、白のコンビネーションが生み出す独特のデザインが、魅力溢れる雰囲気を醸し出しています。イタリアン・カフェバーならではのアペリティーボをお楽しみください。
ウィーンの建築事務所BEHFは、既に多くのレストランに新たな生命を吹き込んでいます。高級日本食レストラン四季では、BEHF建築家チームによる細部まで個性的な内装が見られます。ブラッセリーでは、手漉きに手描きの和紙が天井を飾り、高級ダイニングルームの壁面は、ピアノ塗装で仕上げられています。
レストラン・シュタイラーエックは、世界最高のレストランに数えられるばかりではありません。建築家チームPPAGはレストランを市立公園へ向かってオープンな構成とし、金属の外壁には公園の風景が映し出され、好天の日には窓が上に引き上げられます。屋内と屋外は自然に結び付けられ、ドナウ川の小石を用いた床と明るいオーク材の板張りが一層快い空間を生み出しています。
アジア料理のマーケットは、ビルギット・エッシェンローアによるモダンな内装で、とりわけロベール・ティエリーのデザインした巨大な花のランプがアイキャッチャーとなっています。加えてテキスタイル作品がカラフルなアクセントを添えています。
コルバチ (Corbaci)
MuseumsQuartier, Museumsplatz 11070 Vienna
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営業時間
- 月 - 土, 11:00 - 00:00
- 日, 11:00 - 23:00
- 祝祭日, 11:00 - 23:00
バー・カンパリ
Seitzergasse 61010 Vienna
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営業時間
- 月, 08:00 - 00:00
- 火, 08:00 - 00:00
- 水, 08:00 - 00:00
- 木, 08:00 - 00:00
- 金, 08:00 - 00:00
- 土, 08:00 - 00:00
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Kitchen: 12:00-23:00
四季 Japanese Fine Dining - Brasserie - Bar
Krugerstraße 31010 Vienna
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営業時間
- Fine Dining Gourmet Restaurant 火 - 土, 12:00 - 15:00
- Fine Dining Gourmet Restaurant 火 - 土, 18:00 - 00:00
- Brasserie 火 - 土, 12:00 - 00:00
- Bar 火 - 土, 15:00 - 00:00
シュタイラーエック・イム・シュタットパーク
Am Heumarkt 2a1030 Vienna