スペイン式宮廷馬術学校
ウィーンのスペイン式宮廷馬術学校は、世界唯一の施設として、ルネサンス時代に集大成された古典馬術の最高技術を保存し、今日もなおそのオリジナルな演技を披露しています。音楽に乗せて極めて難度の高い技術を完璧に演じる優雅なリピッツァーの白馬は、見る人々に深い感銘を与えます。
豪華なホールでリピッツァーの白馬がスペクタクルな高等馬術の演技を披露するガラ公演は、忘れ難い旅のハイライトとなります。これはバロックの巨匠ヨーゼフ=エマヌエル・フィッシャー・フォン・エルラッハが設計した屋内馬場で、当時は貴族の子弟がここで馬術を学び、今も乗馬学校と呼ばれています。2015年12月、ユネスコ会議で、スペイン乗馬学校の古典馬術の伝統がUNESCO無形文化遺産に登録されました。
朝の調教:古典馬術の伝統を守る日々のトレーニング
このホールで行われる朝の調教も一般公開され、白馬の日々のトレーニングを垣間見ることが出来ます。ガイドツアーでは、馬たちの住む厩舎の見学も含まれています。
馬術学校の朝の調教風景は、騎士とリピッツァ馬の、長年に及ぶ厳しいトレーニングの様子を示すものです。ここでは、軽いウォーミングアップや、極めて難度の高い高等馬術の完全な習得を目指す厳しいレッスンを見学することができます。いずれの騎士も、自ら調教を担当する馬に責任を負っています。リピッツァ馬のもって生まれた優れた体形と動きから、明確な目標に向けての筋力鍛錬によって、「古典馬術」が理想とする完璧な乗馬が完成するのです。
古典馬術の極めて難しい跳躍演技は、毎日トレーニングされるものではなく、従って朝の調教でも、必ず見られるものではありません。厳しい日課が終わると、馬たちは早速、当然のご褒美をもらいます。鞍から降りた騎士は、ポケットから愛馬のお気に入りの食べ物を取り出します。
神話の白馬のような馬たちと古典馬術に関する更に詳しい歴史は、リピッツァ博物館に紹介されています。ガイドツアー、朝の調教、チケットなどに関する詳細はホームページをご覧ください。www.srs.at
スペイン式宮廷馬術学校内のカフェでは火曜〜日曜(9時〜17時)コーヒーとウィーンの味覚をお楽しみいただけます。