ウィーン工房の伝統をたどるショッピング
コロマン・モーザーとヨーゼフ・ホフマンは、実業家フリッツ・ヴェルンドルファーの支援を受け、1903年にウィーン工房を設立しました。この時代のデザインと製品は、今や時代を超越した古典となり、現代のウィーンでも至るところで発見できます。モーザーやホフマンがデザインを提供したメーカーの一部は今も存続しているからです。
ウィーン工房とユーゲントシュティールのオリジナル・デザインによる高級照明器具を生産しているのがヴォカ・ランプス・ウィーンで す。旧市街のショールームでは、ウィーン工房のデザインを再現した高級照明器具が展示・販売されています。ヨーゼフ・ホフマンがブリュッセル・ストックレー邸のためデザインしたクリスタル・シャンデリア、オットー・ワーグナーの地下鉄駅舎照明具、アドルフ・ロースが紳士服の老舗クニーシェのためデザイン した照明具など。照明器具はすべて手作業で仕上げられ、一部は当時のオリジナル工具が用いられています。全製品にオリジナル・デザインの保証書が付いてい ます。
グラス製品とシャンデリアのメーカーとして知られるロブマイヤーは、すでに6代に及ぶ家族経営の老舗で、しかも1823年の創業以来、多くの芸術家によるデザイン製品生産を伝統としています。ウィーン工房との共同で生み出されたシリーズは、今もデザイン製品のクラシックとして生産されています。ヨーゼフ・ホフマンのデザインによるグラス「Bシリーズ」も、その一例です。
磁器から銀器まで
アウガルテン磁器工房でも、ヨーゼフ・ホフマンのデザイン製品が今も生産され、高い人気を集めています。1929年にホフマンがデザインした「メロン・シリーズ」は、優雅な凹凸をアクセントに白地面と釉薬面を幅広いストライプ状に配したコーヒーセットで、1929年以来生産されています。またティーセット「アトランティス」は、ヨーゼフ・ホフマンが1930年にデザインしたものです。コロマン・モーザーのオリジナルデザインによる5点ティーサービスセット「フォーゲルコロニー」が新らしくコレクションに加わりました。
ウィーン銀器マニュファクチャーも、ウィーン工房の豊かな伝統を受け継いでいます。今日のマニュファクチャーは、オーストリアで最も古い美術工芸品メーカーのひとつで、1900年頃にはウィーン工房の重要なパートナーでした。ここでは、ヨーゼフ・ホフマンのデザインによるナイフ・フォーク・セットや容器類、オットー・プルチャーのデザインによるキャンドルスタンド、コーヒーセット、ティーセットなどがあり、名高いパンプキンセットも含まれています。
ヨーゼフ・ホフマンのオリジナルデザインによる家具はヴィットマン家具工房により製造されています。1910年に発表された幾何学的なキューブス・ソファやプルカースドルフ・チェアは現在も人気を呼んでいます。
ガイド付きショッピングツアー
「ルーシーとショッピング」ツアーでは上記の店舗の一部を訪れます。ルーシーはショッピングツアー参加者にウィーン工房の伝統をたどるショッピングに関する詳しいアドバイスをいたします。www.shoppingwithlucie.com(ツアーは英語で実施)